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日本遺産認定の茶畑、和束町

今回は茶酵素本舗のお茶をご愛飲いただいている皆様に、栽培地である和束町(わづかちょう)の素晴らしさをお伝えいたします。

和束町とは

京都府相楽郡和束町に茶酵素本舗の茶畑はあります。
和束町は宇治茶のエリアなので、これまではひとくくりに宇治茶と言われていましたが、現在では「和束茶」という名が浸透しつつあります。

宇治茶ではなく和束茶として浸透している理由は何故でしょう

そして、和束町とは

  • どのような場所なのか
  • どうやって美味しいお茶を作っているのか
  • いつからお茶を作っているのか

上記の疑問に少しずつお答えしていきます。
今回は「どのような場所なのか」。
和束町はその茶畑の美しさ、地形、歴史、そして何よりも茶の質が高いことで有名です。

初めて和束町を訪れた時の感動を、私は今でも忘れられません。山々に囲まれている和束町までは、山道をずっと車で走ります。車2台がギリギリな道を進んでいくと茶畑が見えはじめ、道が開けると、左右の山の傾斜に沿って広がる美しい茶畑に出会えます。
その美しい景色は、国内だけにとどまらず海外の方々からも注目されており、外国人観光客の方が増加しているそうです。
私が茶畑見学に初めて訪れた2017年の夏も、たくさんの外国人の方でにぎわっていました。欧州・米国の方の割合が多いように感じ、欧米諸国でも日本茶への関心が高まっていると思うと嬉しかったです。

京都府景観資産地登録第1号でもある茶畑

2008年1月「京都府景観資産」第1号登録
2013年10月「日本で最も美しい村」連合加盟(京都府内では、伊根町に続き2件目)
2015年4月「日本遺産」認定

和束町は町自体でたくさんの登録・認定がされています。茶源郷である歴史と、その守られ続けている景観が認められた証ですね。
茶畑はもちろん、和束町に住んでいる方々の集落の屋根瓦も注目されています。茶畑だけでなく集落全体での景観美を守る意識の高さが、上記に認定された理由のひとつにもなったのでしょう。

1.「日本遺産(Japan Heritage)」とは
(1)我が国の文化・伝統を語るストーリーを認定
「日本遺産(Japan Heritage)」は地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を,地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより,地域の活性化を図ることを目的としています。
出典 文化庁「日本遺産(Japan Heritage)」について

和束町の人々のお陰でこの美しい景観が保たれていることに、改めて感謝します。歴史のある景観美を守ることは容易なことではありません。日々の和束町の人々の働きが守り、生み出した美しさのお陰ですね。

和束茶は宇治茶

ご存知の方も増えてきていますが、宇治茶のすべてが京都産ではありません。
京都、奈良、滋賀、三重の4県府産のものを京都府内の業者が府内で仕上げ加工したお茶のことを宇治茶といいます。
京都以外で生産された茶葉も宇治茶ですが、京都産の茶葉が最優先されています。
2019度の宇治茶の初市でも和束町のお茶が最高値で取引されていました。京都産であり、最高値で取引されるお茶として和束茶の名前はお茶通の間では認知が広がってきています。
私も販売している中で年々「和束茶、知っているわ」とお声がけをいただくことが増えております。お茶ブームの昨今ですから、興味を持つにつれ皆様が美味しいお茶を求めて和束茶に出会われているように見受けられます。

どうして美味しいお茶ができるのか

美味しいお茶を作るにはその土地の気候も大切な要素になります。
和束町は山の中にあり、近くには山からの湧き水からできた川も流れているため、昼と夜の気温差が霧を発生させます。
その霧が茶の葉を包み込むことによって、強い日差しから茶の葉を守ってくれると同時に旨味と香りを生成するといわれています。まるで自然のかぶせ茶ですね。強い日差しに茶の葉が当たると、旨味のもとであるテアニンの生成がストップしてしまいますが、霧によって旨味が保たれているとのこと。
霧の中の茶畑の様子もとても幻想的で美しいです。早朝の景色なのでなかなか見ることはできませんが、霧に包まれる和束町ならではの貴重な景色です。
また現在、和束町のお茶は機械によって製茶されていますが、伝統的な手揉み製法をそのまま応用しているそうです。さらに、機械とはいえ全てが自動化されておらず、茶農家それぞれ自分のお茶に合った熟練の技を使って仕上げています。茶酵素本舗のお茶も、茶農家の茶師が茶葉に合わせて機械を調整し仕上げられています。
熟練の技を使って仕上げた茶酵素本舗の煎茶はこちら
煎茶伯龍

和束町の魅力

上記でお伝えしていることはほんのわずかです。
和束町には、お茶の歴史やその製法など、もっと多くの魅力があります。
少しずつ皆様に知っていただき、そしてお茶に興味を持っていただけますと幸いです。

最後に昨年の秋に咲いた茶酵素本舗の茶畑の茶の花を。
椿科である茶の木の花は椿に似てとても美しく、可愛らしい白い花を咲かせます。
私は大好きで、気が付いたら何枚も茶の花の写真を撮っていました。笑

最後までお読みいただきありがとうございます。
次回は和束茶の歴史についてお伝えいたします。

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